Bibliographical introduction to major literature on art education in Japan
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Bibliographical notes list on key literature on art education in japan
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S.K.ランガーはアメリカの哲学者、美学者であり、芸術哲学の代表者の一人である。その学問的立場は、イギリスの哲学者A.ホワイトヘッドとドイツの哲学者エルンスト・カッシラーの影響に拠るところが多いとされている。本書は、「シンボルとしての芸術の意味、表現とはなにか、芸術的創造の問題など芸術の本質に関する基本的な概念を明らかにした十回の講演からなるもの」である。特に、第1章「ダイナミックなイメージ、舞踊に対する哲学的考察」において、様々な芸術の中から舞踊を取り上げ、「舞踊は一つの『現象』である。または一つの仮象と言ってもよい。それは舞踊家の動きから生まれてくるが、単なる動きだけではない」とし、「ダイナミックなイメージ、これが舞踊である」と定義している。舞踊は、「人間感情の本質を表現するところの知覚できる形式である」とし、「舞踊を観るとき目にするものは、たがいに作用しあう力の展開である」とする、「知覚」の上から舞踊をとらえ、「力」の作用に舞踊の特質を見ている点にランガーの独自性がある。最後に述べられている言葉は、興味深い。「人間性の最初の客観化、つまり、最初の真の芸術は、舞踏なのである。」
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